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シンセサイザーの音はどうやって出来てる?

2020/05/13
 
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こんにちはmelo’n mIxです。

今回はシンセサイザーの音がどういう風に作られているかを解説したいと思います。

 

シンセの音は3つの構成で出来ている

 

どんなに複雑な音色もシンセサイザーを使って出した音は、

3つのプロセスで成り立っています。

 

一つずつご説明します。

 

 

素材を作る”VCO”

 

VCOとは”Voltage Controlled Oscillator”の略で、

日本語に訳すると「電圧で制御された発振回路」となります。

 

デジタルシンセでは電圧で制御されている訳ではないのですが、

アナログシンセの時代には電圧で制御されていた名残で、この様な名前になっています。

 

 

VCOでは音の波形、つまり音の素材を作り出します。

 

波形の形で音色を作り出し、

音の高さ、つまり音程を決める事が出来ます。

 

主に下記の様な種類の波形があります。

 

 

ノコギリ波

 

 

英語では”Saw tooth”と言います。

(シンセサイザーのパラメーターは基本的に英語で書かれているので英訳を合わせて載せます。)

 

波形がノコギリの波を拡大した様な形になっています。

 

 

 

三角波

 

三角の形をしています。

 

ノコギリ波に比べるとやや、丸みのある音になります。

 

 

 

方形波

 

 

電子系のお仕事やっている人はよく見ますね、笑

 

歯車の歯の様な形をしています。

三角とノコギリ波の中間の様な音色。

 

 

パルス波

 

 

一定の周期毎に変化する波形の事です。

 

パルス波の波形は必ずしも上記画像の形状とは限りません。

 

 

サイン波

 

 

いわゆる正弦波の事です。

 

三角波がやや丸みを帯びた様な音色。

 

 

ノイズ

 

 

ご存知ノイズです。

 

昔、アナログテレビでチャンネルが映らない時に出ていたザーっというあの音です。

(流石にアナログテレビを見た事がない人は、まだいない…ですよね?(^^;)

 

シンセサイザーの世界では、ノイズも立派な音色です。

 

 

お次は素材を加工する”VCF”

 

 

 

本名は”Voltage Controlled Filter”で、

日本語訳は「電圧で制御された”ろか器(フィルタ)”」です。

 

この項目では、VCOで作った音の素材を加工します。

 

原理としてはエフェクターでおなじみの

「ハイカットフィルター」「ローカットフィルター」と同じで、

不要な周波数帯を削る事で音を加工します。

 

 

 

また、ここではレゾナンスと呼ばれる、

フィルターが掛かる境界線を強調する機能も付いています。

(上記画像で、一瞬盛り上がっている部分)

 

レゾナンスを使う事で、音色にちょっとした味付けをしてやる事が出来ます。

 

 

 

素材の味の濃さを決める”VCA”

 

 

最後にVCAがきます。

 

本名は”Voltage Controlled Amplifier”で、

日本語訳は「電圧で制御された増幅器」となります。

 

 

効果としては、時間軸での音量変化を司ります。

 

要は音量を変化させるだけなのです。。。。が、

実はこれが無いと楽器として成り立たないほど重要ポジションです。

 

 

VCAは一回鍵盤を押すとその音を、

どれだけの音量で、

いつまで出すか、

という事を決定する事が出来るのですが、

VCOで発信され、VCFで濾過された音は、

実はVCAを通るまで、音量MAXで永遠に音を発し続けます。

 

つまり、VCOとVCFのコンビは、

水量MAXで出っ放しホースの様なもので、

VCAは蛇口の様な存在です。

 

 

 

例えば、ピアノの様に音が出た瞬間に音量MAXからすぐに消える音や、

ギターの様に余韻が残る音、

バイオリンの様に音量が出きるまでに時間が掛かる音なんかを、

一つの機械で再現する事が出来るのは、

このVCAがあるお陰です。

 

 

 

シンセサイザーの基本構成については以上です。

 

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